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透明波

研 究 活 動

研究活動

当教室では下記の研究(リサーチ)を進めています。これらの研究の推進を目的とする共同研究講座(集学的身体活動賦活法開発講座)が平成30年7月に設立されています。

 

研究領域(主なもの)

・身体活動量が健康へおよぼす影響に関する研究

身体活動量の減少は、ロコモティブシンドローム・フレイル・サルコペニアにつながる要因のひとつとされています。当教室では、65歳以上の対象に健康診断を行い、健康長寿の秘訣を探る疫学研究「京丹後長寿コホート研究」に参画しています。また、各種疾患を伴った患者さんの身体活動賦活因子の解明を、関連病院と連携し共同研究を行なっています。

 

・がんリハビリテーションに関する研究

がんリハビリテーションでは、治癒を目指した各診療科の治療に、ADLやQOLを重視したリハビリテーション治療を、適切なタイミングで組み込んだシームレスな連携が重要です。当教室では、本学消化器外科学教室と術前リハビリテーション治療についての共同研究、本学呼吸器内科学教室とがん悪液質 におけるリハビリテーション治療の開発について共同研究を行なっています。

 

・ロボットリハビリテーションに関する研究

近年、最新技術を応用した効果的・効率的なリハビリテーション技術を開発することが盛んに行われています。本学附属病院リハビリテーション部内には、ロボットリハビリテーションセンターが設置され、数多くの機器が導入されています。これら機器を用いて臨床研究や関連病院と共同研究を行なっています。

 

・生体物理刺激を用いたリハビリテーションに関する研究

生体物理刺激は、周波数や刺激強度などを変えると、生体に様々な影響をおよぼします。当教室では、先進的な電気刺激装置や磁気刺激装置を用いたリハビリテーション治療の開発について研究を行なっています。現在は、薬物療法との併用治療や代替的運動療法の効果検証を行う計画を立てています。

 

・サルコペニア(加齢性筋肉減弱現象)に関する研究

サルコペニアの概念は、国民にも広く周知されるなど、医療体制は着実に整備されつつあります。しかし、高齢者や疾患を併存した患者さんでは、運動耐容能が乏しく、必要な運動が行えない場合もあります。当教室では、新しいサルコペニア治療法の開発について研究を行なっています。

 

・障がい者スポーツに関する研究

トップアスリートであっても運動量が少なく、栄養が偏りがちです。競技レベルの向上のみならず、日常生活の健康指導を含むメディカルチェックが重要です。最近では、東京パラリンピック、大分国際車いすマラソンや全国車いす駅伝競走へ参加しています。現在は、車いすアスリートの運動生理学や身体活動についての研究を行なっています。

・宇宙空間におけるリハビリテーションに関する研究

国際宇宙ステーションの建設など宇宙開発が発展し、ヒトの宇宙での長期滞在が可能となってきました。当教室では、宇宙航空人材育成プログラムの一環として、徳島大学医学部医科栄養学科と連携し、宇宙専門理学療法士の育成を行なっています。現在は、ハイブリットトレーニングシステムの開発を行う計画を立てています。

 

> 文部科学省宇宙航空人材育成プログラム 宇宙専門 管理栄養士/理学療法士 育成講座

研究へのご協力のお願い(オプトアウト)

臨床研究を行う際には、通常、文書もしくは口頭で説明を行い、同意をいただきます。しかし、患者さんへの侵襲を伴わない研究などについては、国が定めた指針に基づき、対象となる患者さんから直接同意を得るのではなく、研究についての情報を公開し、患者さまが拒否される機会を保障することが必要とされています。このような手法を「オプトアウト」といいます。当教室では、京都府立医科大学医学倫理審査委員会の承認を受けた下記の研究を行なっております。

 

関節リウマチ患者へのリハビリテーション治療におけるベルト電極式骨格筋電気刺激治療の併用効果の検討

回復期リハビリテーション病棟退院後の身体活動量にあたえる関連因子の調査

研究業績

・原著論文

  1. Hishikawa N, Toyama S, Sawada K, Kawasaki T, Ohashi S, Ikoma K, Tokunaga D, Mikami Y: Effect of foot orthosis treatment on quality of life in secondary sarcopenia patients with rheumatoid arthritis-related foot impairment, Prog Rehabil Med, 7, 20220047, 2022.

  2. Hishikawa N, Toyama S, Sawada K, Kawasaki T, Ohashi S, Ikoma K, Tokunaga D, Mikami Y: Foot orthosis treatment improves physical activity but not muscle quantity in patients with concurrent rheumatoid arthritis and sarcopenia, Mod Rheumatol, 31, 997-1003, 2021.

  3. Fujii Y, Nakagawa S, Arai Y, Inoue H, Kan H, Hino M, Kaihara K, Mikami Y: Clinical outcomes after medial patellofemoral ligament reconstruction: an analysis of changes in the patellofemoral joint alignment, Int Orthop, 45, 1215-1222, 2021.

  4. Toyama S, Oda R, Asada M, Nakamura S, Ohara M, Tokunaga D, Mikami Y: A modified Terrono classification for Type 1 thumb deformity in rheumatoid arthritis: a cross-sectional analysis, J Hand Surg Eur, 45, 187-192, 2020.

  5. Sawada K, Horii M, Imoto D, Ozaki K, Toyama S, Saitoh E, Kubo T,  Mikami Y:Usefulness of electromyographic abnormality for prediction of future muscle weakness in clinically unaffected muscles of polio survivors,PM R,12, 692-698, 2020.

  6. Imoto D, Sawada K, Horii M, Hayashi K, Yokota M, Toda F, Saitoh E, Mikami Y, Kubo T:Factors associated with falls in Japanese polio survivors,Disabil Rehabil,42: 1814-1818, 2020.

  7. Fujii Y, Inoue H, Arai Y, Shimomura S, Nakagawa S, Kishida T, Tsuchida S, Kamada Y, Kaihara K, Shirai T, Terauchi R, Toyama S, Ikoma K, Mazda O, Mikami Y:Treadmill Running in Established Phase Arthritis Inhibits Joint Destruction in Rat Rheumatoid Arthritis Models.,Int J Mol Sci,20, 5100, 2019.

  8. Goto R, Toyama S, Sawada K, Takamuku K, Kubo T, Takahashi T:The Usefulness of Basic Movement Scale in Hip Fracture Patients - Construct Validity from a Cross-Sectional Study.,Am J Phys Med Rehabi,98: 1099-1105, 2019.

  9. Imoto D, Itoh N, Kubo S, Yamaguchi M, Shimizu N, Seo K, Sawada K, Ohashi S, Mikami Y, Kubo T:Motion analysis of operating a balance exercise assist robot system during forward and backward movements,J Phys Ther Sci,31, 475-481, 2019.

  10. Toyama S, Sawada K, Ueshima K, Mikami Y, Mori I, Takamuku K, Takahashi T, Kubo T: Changes in Basic Movement Ability and Activities of Daily Living After Hip Fractures: Correlation Between Basic Movement Scale and Motor-Functional Independence Measure Scores, Am J Phys Med Rehabil, 97, 316-322, 2018.

  11. Maeda H, Ikoma K, Toyama S, Taniguchi D, Kido M, Ohashi S, Kubo S, Hishikawa N, Sawada K, Mikami Y, Kubo T:A kinematic and kinematic analysis of the hip and knee joints in patients with posterior tibialis tendon dysfunction; comparison with healthy age-mached controls,Gait Posture,66:228-235,2018.

  12. Itoh N, Imoto D, Kubo S, Yamaguchi M, Shimizu N, Toyama S, Mikami Y, Kubo T:Kinematic, kinetic, and electromyographic characteristics during quiet standing on abalance exercise assist robot,J Phys Ther Sci,30:1262-1266,2018.

  13. Itoh N, Imoto D, Kubo S, Takahashi K, Hishikawa N, Mikami Y, Kubo T:Gait training using a stationary, one-leg gait exercise assist robot for chronic stroke hemiplegia: a case report,J Phys Ther Sci,30:1046-1051,2018. 

 

・研究助成

  1. 文部科学省科学研究費 基盤研究(C):高齢者の活動が健康寿命に与える影響―京丹後長寿コホート研究からー(研究代表者:三上靖夫、研究分担者:的場聖明、沢田光思郎、大橋鈴世、河崎 敬、菱川法和)

  2. 文部科学省科学研究費 基盤研究(C):姿勢からみる高齢者の活動―京丹後長寿コホート研究ー(研究代表者:三上靖夫、研究分担者:的場聖明、沢田光思郎、大橋鈴世、遠山将吾)

  3. 文部科学省科学研究費 基盤研究(C):サルコペニアを可視化する―拡散テンソル法を用いた骨格筋の機能描出―(研究代表者:大橋鈴世、研究分担者:三上靖夫、生駒和也、城戸優允)

  4. 文部科学省科学研究費 基盤研究(C):リハビリテーションの質を可視化するー健康長寿に向けた負荷量見える化の試みー(研究代表者:徳永大作、研究分担者:三上靖夫、沢田光思郎、大橋鈴世、菱川法和、遠山将吾、新井祐志、中川周二)

  5. 厚生労働省 厚生労働科学研究費:要介護者に対する疾患別リハビリテーションから維持期・生活期リハビリテーションへの一貫したリハビリテーション手法の確立研究(研究代表者:三上幸夫、研究分担者:田島文博、久保俊一、三上靖夫、河﨑 敬、幸田 剣、大河裕行、上西啓裕、篠原 博、徳本弘子、下川敏雄)

  6. 文部科学省 宇宙航空科学技術推進委託費:長期宇宙滞在者を食と運動で支える“宇宙専門管理栄養士/理学療法士”の育成(研究代表者:二川 健、共同参画者:三上靖夫、笠岡宣代)

  7. 公益財団法人大阪ガスグループ福祉財団 調査・研究助成:回復期リハビリテーション病棟退院後の身体活動と身体組成にあたえる関連因子の解明:多施設縦断研究(研究代表者:菱川法和)

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