
京都府立医科大学大学院 リハビリテーション医学
Department of Rehabilitation Medicine, Graduate School of Medical Science, Kyoto Prefectural University of Medicine

教室だより
附属病院からみた大文字送り火
当教室のあれやこれやを気ままにUPします。
障がい者スポーツとのかかわり
当教室ではパラスポーツの医療スタッフなどとして活躍している医師もいます。その活動の様子をここでご紹介します。
『パラスポーツの魅力』
河﨑 敬(平成17年卒)
私はリハビリテーション科医を“障害”と“運動”の専門家である、と考えます。障がい者のリハビリテーション治療の一環や健康増進の目的に英国でパラスポーツが誕生しました。その後1964年東京大会から初めて「パラリンピック」の名称は使用されました。このことから日本はパラリンピック発祥の地ともいえます。障がい者がスポーツ活動を行うのですから、スポーツ活動中の怪我に対応するだけでなく、パラアスリートが有する障害に精通する必要があります。そのため障害に精通するリハビリテーション科医とパラスポーツとの繋がりは非常に強いです。当教室でも陸上、アーチェリー、パワーリフティングなどの競技でチームドクターやメディカルチェック、大会帯同をしています。2022年東京パラリンピックでも教室員が現地で活躍しています。パラスポーツに興味がある、パラスポーツの医療サポートがしてみたい方はぜひ一緒に活動しましょう!


『第40回 大分車いすマラソン大会 参加記』
根本 玲(平成27年卒)
2021年11月20、21日に大分市で開催された第40回大分国際車いすマラソン大会に研究目的で参加しました。コロナ禍で昨年度は海外アスリートの招待は中止となっていたこと、また東京パラリンピック大会後で障害者スポーツの知名度が高まった中での開催であり、スタッフ、沿道観戦は盛り上がっていました。東京パラリンピック大会の金メダリストである、マルセル・フグ選手(スイス)やピーター・ドゥ・プレア選手(南アフリカ)、佐藤友祈選手(日本)から、タチアナ・マクファーデン選手(アメリカ)が出場しており、間近にレース観戦ができる貴重な大会でした。私は伊藤倫之先生のご指導のもと、車いすアスリートを対象とした運動生理学の研究を行っております。今回、日本パラ陸上連盟理事長の三井利仁先生、和歌山県立医科大学スタッフのご厚意のもと、出場者数名にデータを測定させていただくことができました。この場をお借りして、大変感謝いたします。今大会では、マルセル・フグ選手が世界新記録で優勝しましたが、そのトップアスリートのパフォーマンスは一際目立っておりました。
また、大分市内のリハビリテーション科医の先生方と交流し、リハビリテーション医学の未来について語り合い、障害者スポーツをさらに盛り上げていきたいと思いました。

学会参加記
さまざまな学会、セミナーへの参加期をUPします。
『第59回日本リハビリテーション医学会学術集会 参加記』
万木慎太郎(平成30年卒)
第59回日本リハビリテーション医学会学術集会が2022年6月23日から25日までパシフィコ横浜で開催されました。
今回、「胸腹部解離性大動脈瘤の待機術後に生じた前脊髄動脈症候群に対する早期リハビリテーションの経験」という演題名で症例報告を行いました。
振り返ってみますと、現地で発表を終えるまで様々なことがありました。本年の4月から京都府立医科大学附属病院に入職しましたが、4月、5月と体調不良が続き欠勤していました。そんな中、学術集会が近づき医局で予演会の日程が組まれているのを見るにつけ、前職である京都大学から応募した演題を今のような状態で発表してもいいのか、と演題取り下げも頭をよぎりました。ただ、取り下げることによって学会や教室にご迷惑をかけることだけは避けたく、また上級医の説得もあり、最終的に腹を括り学会発表することに決めました。そしてご指導のおかげで、自身初の学会発表を無事に終えることができました。セッションの最終演者が私でしたので、発表終了後部屋から立ち去ろうとすると、出口で三上教授と京都大学の青山朋樹先生と池口良輔先生が談笑されていました。私は恐縮し頭を下げることしかできませんでしたが、現職の京都府立医科大学附属病院と前職の京都大学医学部附属病院、双方の先生方にお世話になって今の自分がいるのだと、その光景をみて改めて感じました。
最後になりましたが、今回の発表に際してご指導いただきました多くの先生方に、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
